世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群デジタルアーカイブス

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宗像地域の文化財

  • 源頼朝書状/
名称 源頼朝書状
種別 歴史資料
所在地
形態
調査年
保存状況
出土遺物
時期 元暦2年(1185)
説明 源頼朝が旧知の藤原隆頼に対して、昇進の推薦をしたこと、肥前国小城郡晴気領を志として進呈することを知らせた手紙。頼朝は、平清盛に敗れた平治の乱後の伊豆配流時代に隆頼との交流を持ち、その時の恩義に報いたものと思われる。晴気領は隆頼の子孫に伝領されていたが、建治3年(1277)に宗像大宮司長氏の妻で、晴気領を伝領していた女性が息子の弥松(大宮司氏盛)にこれを譲与したことを機に、晴気領が宗像大宮司家の所領となった。中世では領有の証拠書類を所有権移転とともに代々伝えており、これを手継証文というが、弥松の領有によって本文書を嚆矢とする晴気領の手継証文が、大宮司家に伝えられることになったのである。

其事と候はねは自此
も不令申候之処盛俊
下向委承候了そのかみ
の事全不令思忘候なし
かは不令申候とてもおろか
なること候へき上洛なと
仕て候はん時見参に何事
も可申承候也はては大
蔵卿の許へ御昇進事所
令申候也一行進覧候也
兼又筑紫ニ肥前国に
晴気領と申候ところ一所
為御志所令進候也これは
ものかましく雖不令存
候為志令進候也委細ハ
盛俊に令申候了謹言
八月五日 (花押)
前尾張少将殿御返事?
法量・規模・面積 31.0×81.5cm
所蔵 宗像大社所蔵
参考文献 出光美術館2014『宗像大社国宝展-神の島・沖ノ島と大社の神宝』
図録ページ 85