宗像関連古文書・史料
文書群名 |
宗像家文書 |
文書番号 |
64 |
文書名 |
黒田宣政書状(折紙) |
和暦 |
(享保四年)十二月二十八日
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西暦 |
1719年 12月 28日 |
本文 |
今月十一日之御状、令拝見候。寒気之時下〈ニ〉候へ共、貴様愈御堅固之由、珍重存候。小倉表相替儀なく、永美作殿、備中守殿御息災之御事候間、可御心安候。此息女御婚礼十二日御調候筈之由、被仰下候。右同日首尾無残所相調候通、十三日其元差立候。此方飛脚〈ニ〉申来、目出度存候。御喜悦之段察入存候。然ハ拙者儀、首尾能隠居被仰付候。為祝者、先達軽道具致進覧候。其節兼而認置候口上書とも相渡進候処、被遂御披見、申述之趣可被得其意之由、被憑本懐之至存候。依之為御礼彰丹誠被入念儀、共御座候。且又伊勢守無異相務、其後何も別条無之由被仰越、忝存候。拙者肥前守無事手前持病も緩々休息仕候故、差発不申罷在候。猶期後節之時候。恐々謹言。 松平右衛門佐 十二月廿八日 小笠原遠江守様 御報 |
読み下し |
今月十一日の御状、拝見せしめ候。寒気の時下に候へども、貴様愈よ御堅固の由、珍重に存じ候。小倉表相替る儀なく、永美作殿、備中守殿御息災の御事に候ふ間、御心安かるべく候。此の息女の御婚礼十二日に御調へ候ふ筈の由、仰せ下され候。右同日に首尾無残の所相調へ候ふ通り、十三日に其元差し立て候。此の方飛脚に申し来り、目出たく存じ候。御喜悦の段察し入り存じ候。然らば拙者の儀、首尾能く隠居仰せ付けられ候。祝としては、先達て軽道具進覧致し候。其の節兼ねて認め置き候ふ口上書とも相渡し進らせ候ふ処、御披見を遂げられ、申し述ぶるの趣其の意を得らるべきの由、本懐に憑まるるの至りに存じ候。これに依つて御礼として丹誠を彰し入念せらるる儀、共に御座候。且つ又伊勢守(黒田長清)無異相務め、其の後何も別条これなき由仰せ越され、忝く存じ候。拙者肥前守無事手前に持病も緩々休息仕り候故、差発り申さず罷り在り候。猶後節の時を期し候。恐々謹言。 松平右衛門佐(黒田宣政) (享保四年)十二月廿八日 小笠原遠江守(忠基)様 御報 |
大意 |
福岡藩主黒田宣政、念願の隠居実現につき、小笠原忠基に感謝の意を表する。 |
紙質 |
楮紙 |
寸法(縦) |
32.5cm |
寸法(横) |
45.5cm |
備考 |
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出典 |
『宗像大社文書』第2巻 |
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